NIU STANDARD特集




副院長 安東 恵子

コロナから一般診療まで。
学内に診療所を設置。

世界がコロナに翻弄され、この3月で丸2年が経過しました。この予期せぬウイルスの脅威に負けてなるものかと、学長である私自らが陣頭指揮をとり、全学を挙げて戦ってまいりました。学生諸君や教職員を守るために、まずは健康チェックシステムを作成し、その後、学内におけるPCRセンター、NIU利休庵診療所の立ち上げ、そして4000人を対象とした3回にわたる職域内接種の施行など有益と思われることはすべて実行し、安心安全の確保に努めてきました。

1年の後半からリモート授業となり、コロナヘの不安を抱えながら学生生活を送っていましたが、昨年の夏、学内でワクチンを接種。対面授業も徐々に再開され、ようやく明るい兆しが見えてきた気がします。なにより、万ーコロナウイルスに感染しても迅速に診断・治療していただける診療所が学内にあることは、大きな心の支えになっています。

昨年8月に移転拡張し、より多くの患者さんを診察できるようになったNIU利休庵診療所で、学長や医師免許を持つ学内の先生方とともに診療にあたっています。 PCR検査や抗体検査、コロナをはじめとする種々の予防接種のほかに、オンライン診療を含む内科疾患全般、部活中の外傷の処置なども行っています。


本学では、「長崎国際大学モデル」と言われる一連のシステムを確立し、徹底したコロナ対策を講じています。しっかりとルールを守りながら対面授業を積極的に行い、部活動もできる限り許可していく予定です。また、「地域貢献」は本学の重要なキーワー ドのひとつです。今後も職域接種の拡大を図るなど、自治体や地域の人々とのつながりを大切にしながら前に進んでいきたいと考えています。

学長が出演しているラジオ番組や新聞のコラムをきっかけに、来院される一般の患者さんも少なくありません。最近は近隣地域の方々の来院も増えてきています。

私は大学行事を企画運営する「学生会」に所属しているものの、この2年間は充分な活動ができませんでした。しかし、このままでは終わりたくありません。そのように考えていた時に、「学長Cafe」(※)で映画に造詣の深い学長からうかがったお話がヒントとなり、学生どうしが安全に交流できる野外シアターの開催を思いつきました。今はまだ構想段階ですが、実現に向けてプランを練っているところです。

学業に励むだけでなく、部活動やイベントなどを通じて、とことん友情を育むことができるのも学生時代ならではの特権です。安心して過ごせる環境下で、大いに学生生活を謳歌してほしいですね。
※4学科の代表学生と学長、事務局長が集まり、学長セレクトのデザートを楽しみながら意見を交換する場
コロナ禍に負けない3つの取組み
1
NIU疾患検査センター
~佐世保市保健所公認~

コロナ禍初期より学内でPCR検査ができるセンターを設置。佐世保市保健所の衛生検査所に登録され、文部科学省HPにも「大学と自治体が連携して地域における検査体制の整備等に取り組む事例」として紹介されています。
2 NIU利休庵診療所 ~診療から処方箋まで~


安東学長をはじめ、医師免許を持つ複数の教員が診療します。来所できない場合はオンライン診察も可。もちろん薬の処方箋や新型コロナワクチン接種にも対応しています。
3 新型コロナワクチン接種 ~地域の職域接種にも貢献~

2021年度中に学生、教職員、地域の企業等に対し、3回の新型コロナワクチン職域接種を実施。集団免疫が得られたことで、マスク・手洗い・黙食など基本的な感染対策で対面授業やサークル活動が再開されています。